海外デスクレポート

2026年4月30日

シンガポール2026年予算案の公表について (シンガポール)

シンガポール2026年予算案の公表について (シンガポール)

1. 概要

シンガポール政府より、2026年2月12日(木)、2026年度の予算案(Budget)が公表されました。

今年度は、地政学的リスク等の世界経済の不確実性の高まりによる経済成長の鈍化の可能性を背景に、生活費対策、AIや人材への投資、海外展開支援等の政策が打ち出されています。

2026年予算案における主な税制改正関連項目は以下のとおりです。

 

2. 法人関連

① CIT Rebate(法人税リベート)
2026賦課年度における法人税の40%の払い戻し(②Cash Grantとの合算で上限30,000SGD)

② Cash Grant(現金給付措置)
シンガポール国籍者または永住権保有者である従業員を1名以上採用している法人に対する現金助成として1,500SGDの給付措置

③ Double Tax Deduction for Internationalization 
対象活動に係る費用についての200%の税額控除措置が、以下のとおり拡充

  • 2027賦課年度以降、控除限度額が40万SGDに引上げ(現在15万SGD)
  • 対象活動に、実現可能性調査及びデューデリジェンス調査等が追加

④ Enhancement to the Enterprise Innovation Scheme
対象活動に係る費用についての400%の税額控除措置について、2027賦課年度及び2028賦課年度において、AI関連支出が対象に追加(上限50,000SGD)

⑤ その他

  • Institutions of a Public Character(公益法人)等の対象機関への適格寄付に対する250%の税額控除制度の延長(2029年12月31日まで)

  • 金融機関から非居住者への支払いに係る源泉徴収税の免除制度の延長(2031年12月31日まで)

 

3. 個人関

① 外国人労働者政策(EP制度)
就労ビザ(EP)の最低給与基準額が以下の通り引き上げ(2027年以降適用)

  • 非金融セクター: 6,000SGD(現行5,600SGD)
  • 金融セクター: 6,600SGD(現行6,200SGD)

② 所得税リベート
2026賦課年度は、個人における所得税リベート措置の発表なし(2024賦課年度及び2025賦課年度については、200SGDを上限に手当されていた措置)

③ 物品税(たばこ税)の引き上げ
2026年2月12日以降、たばこに対する物品税(Excise Duty)の20%引き上げ

 



  • 記載された内容は執筆者個人の見解であり、当税理士法人の見解ではないことをご了承ください。
  • 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
  • 税制改正により、記載の内容と異なる取扱いになる可能性がありますことをご了承ください。
  • 栗原 直希

    この記事の著者

    栗原 直希
    Assistant Manager, Yamada & Partners Singapore Pte. Ltd.
    公認会計士(日本)

    日本の大手監査法人及び中堅税理士法人での勤務を経て入所。
    日系グローバル企業や外資系企業の監査のほか、財務デューディリジェンス業務及び中小企業の税務顧問を中心に従事。
    現在、ASEAN地域におけるPMI支援を含むクロスボーダーM&A関連業務を中心に従事。
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