各地方税務局は、「国家税務総局が公布した『税務調査ランダム抽出実施方案の推進』に関する通知(税総発〔2015〕104号)」などの関連規定により、毎年ランダム抽出で税務調査を行い、公示しています。上海税務局から公示された2023年度のランダム抽出による税務調査結果は、717社の企業を調査対象にし、調査による追徴税金及び延滞税は66,158.08万元になります。
地方税務局から公示された2025年度の税務調査の概要は下記の通りです。
- 調査方式:税務調査の「ダブルランダム作業プラットフォーム-ランダム抽査対象名簿データベース」から、定向抽出方式を用いて調査対象を抽出する
- 調査対象:納税者、源泉徴収義務者及びその他の税務関連当事者による納税義務、源泉徴収義務の履行状況及びその他の税法遵守状況
- 調査内容:未納又は過少納税の有無;源泉徴収又は徴収した税金の未納又は過少納税の有無;未納分の追徴の回避行為の有無;輸出還付税金の不正取得又は騙取行為の有無;源泉の徴収漏れ又は徴収すべき税金を徴収しない行為の有無;虚偽のインボイス発行の有無;その他税法に違反する行為の有無
- 調査期間:2022年1月1日~2024年12月31日(調査において、当該期間以外に明らかな税務違反の疑いまたは手がかりが発見された場合は、この期間に限らない
- 調査手段:
- 納税者の帳簿、記帳証憑、財務諸表及び関連資料の調査および源泉徴収義務者による税金の代行徴収・代行納付に関する帳簿、記帳証憑及び関連資料の調査
- 納税者の生産・営業場所及び貨物保管場所にて課税対象の商品、貨物等の資産を調査し、源泉徴収義務者の代行徴収・代行納付に関連する営業状況の調査
- 納税者及び源泉徴収義務者に対し、納税または税金の代行徴収・代行納付に関する文書、証明資料及び関連資料の提出請求
納税者及び源泉徴収義務者に対し、納税または税金の代行徴収・代行納付についてのヒアリング
- 駅、港、空港、郵便会社及びその支店にて納税者が発送または郵送した課税対象の商品、貨物等の資産に関する伝票、証憑及び関連資料の調査
- 県以上の税務局(支局)局長の承認を得て、全国統一様式の「預金口座調査許可証」に基づき、生産・営業活動を行う納税者及び源泉徴収義務者の銀行またはその他の金融機関の預金口座の調査。税務機関による税務調査では、市・自治州以上の税務局(支局)局長の承認を得て、関係者の預金を調査することができる。税務機関が取得した資料は、税務以外の目的に使用してはならない
- 税務機関が法により税務調査を行う際には、関係機関及び個人に対し、納税者、源泉徴収義務者及びその他の関係者の納税または税金の代行徴収・代行納付に関連する状況について調査する権限を有し、関係機関及び個人は税務機関に対して事実に基づいた資料及び証明書類を提供する義務がある
- 税務機関による税務調査の際には、事件に関連する状況及び資料について、記録、録音、録画、撮影及び複写を行うことができる
※上記概要は抜粋後のものになります。
※出典:国家税务总局铁门关税务局-通知公告-国家税务总局铁门关税务局稽查局关于2025年第一批随机抽查情况的公示
※出典:国家税务总局上海市税务局2023年度税务稽查随机抽查结果公示
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- 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
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