海外デスクレポート

2025年8月27日

ベトナムでの酒類販売ライセンスについて (ベトナム)

ベトナムでの酒類販売ライセンスについて (ベトナム)

ベトナムで酒類を輸入するためには、流通ラインセンスを取得する必要があります。酒類は特殊な商品として取り扱われており、卸売・小売の活動範囲が普通の商品とは異なったライセンス形態になっております。それぞれのライセンスの活動範囲は以下の通りです。

 

【酒類流通ライセンス】(申請先:商工省)

  • 酒類の輸入。
  • 国内酒類メーカー・他の酒類流通ラインセンスを有する業者からの酒類の仕入。
  • 他の酒類流通ラインセンスを有する業者、酒類卸売業者、酒類小売業者、店内飲用販売業者への販売。
  • 酒類を輸出する販売業者への販売。
  • 登録する営業所でエンドユーザーに酒類を小売する。

 

【酒類の卸売ライセンス】(申請先:市の商工局)

  • 国内酒類メーカー・酒類流通ラインセンスを有する業者・他の酒類卸売業者からの種類の仕入れ。
  • 他の酒類卸売業者、酒類小売業者、店内飲用販売業者への販売。
  • 酒類を輸出する販売業者への販売。
  • 登録する営業所でエンドユーザーに酒類を小売する。

 

【酒類の小売ライセンス】(申請先:区の人民委任会)

  • 国内酒類メーカー・他の酒類流通ラインセンスを有する業者・酒類卸売業者からの酒類の仕入れ。
  • 店内飲用販売業者への販売。
  • 登録する営業所でエンドユーザーに酒類を小売する。

 

【店内飲用販売ライセンス】(申請先:区の人民委任会)

  • 国内酒メーカー・他の酒類流通ラインセンスを有する業者・酒類卸売業者・酒類小売業者からの酒類の仕入れ。
  • 登録する店舗内で飲用される酒類を小売する。

 

酒類の輸入が可能となる酒類流通ラインセンスはマスターライセンスのような取り扱いとなっており、酒類流通ライセンスを取得してから、酒類輸入ライセンスを取得しなければなりません。酒類輸入ライセンスには酒類を輸入して販売する場所やどのような酒類を流通するかを記載し、申請を行います。酒類輸入ライセンス申請時に「輸入酒類適合証明書(品質検査、行政登録、税関届出等)」の取得が必要となります。

因みに、アルコール度数が5.5度未満(5.4度~)であれば、酒類流通ラインセンスと酒類輸入ライセンスを取得することが不要となり、人民委員会に登録するだけで取り扱うことが可能となります。

 


  • 記載された内容は執筆者個人の見解であり、当税理士法人の見解ではないことをご了承ください。
  • 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
  • 税制改正により、記載の内容と異なる取扱いになる可能性がありますことをご了承ください。
  • 川越 太介

    この記事の著者

    川越 太介
    税理士法人山田&パートナーズ
    海外事業部 パートナー 税理士

    2006年に大阪の税理士法人にて勤務。2017年に税理士法人山田&パートナーズに入所。日本国内では相続、事業承継、組織再編やM&Aなどの業務に従事しており、現在、ベトナムにおける税務・会計サービスを提供している。主な対応可能業務は会計税務顧問、進出支援、不正調査・内部統制、DD、VAL、移転価格コンサルティングなどである。

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