海外デスクレポート

2026年7月27日

インボイス制度の概要 (ベトナム)

インボイス制度の概要 (ベトナム)

ベトナムではインボイス制度が厳格に運営されており、適切な管理を行わなければならず、その適切な管理には多くの時間を要し、コストが掛かります。その上、適切に管理しなければ、さらに罰金等が課されることになり、企業の資金繰りの観点からも重要な管理項目となります。

商品の販売やサービス提供のインボイスの発行時期は、金銭の回収の有無に関わらず、商品の引き渡し又はサービスの提供が完了した時点であり、販売者又はサービス提供者がサービスの提供前又は提供中に金銭を徴収する場合、インボイスの発行時期は金銭回収時となっています。

またさらに、商品を複数回にわたって引き渡す場合、またはサービスを段階的に提供する場合は、それぞれの引き渡しごとに、それぞれ引き渡された商品、サービスの量ごとの金額にてインボイスを発行する必要があります。

組織および個人は、税金およびインボイス違反に関する行政違反をした場合には、行政処分を受けるものとされ、行政違反を複数回犯した組織や個人は、違反ごとに処罰されることになっております。

従って、インボイスの発行時点に関する違反については、違反ごと、つまりインボイスの枚数に基づき罰金が課されることとなっています。

発行時点の違反について、1枚、2~9枚、10~49枚、50~99枚、100枚以上といった区分ごとに、50万VNDから最大7,000万VNDまでの罰金が規定されています。

発行時点違反となるインボイスの枚数 罰金額(組織に適用)
1枚 500,000 VND 〜 1,500,000 VNDの罰金
2枚以上〜10枚未満 2,000,000 VND 〜 5,000,000 VNDの罰金
10枚以上〜50枚未満 5,000,000 VND 〜 15,000,000 VNDの罰金
50枚以上〜100枚未満 15,000,000 VND 〜 30,000,000 VNDの罰金
100枚以上 30,000,000 VND 〜 70,000,000 VNDの罰金

一方で、政令でインボイスに関する行政違反を犯した組織に対する罰金の最高額は7,000万VNDを超えないないものと規定されています。
また、インボイス違反による行政処分の時効は2年とされています。
しかし、こうした上限を超えて行政決定がされている事例もあることから、インボイスの管理については慎重に対応することが求められます。

 


  • 記載された内容は執筆者個人の見解であり、当税理士法人の見解ではないことをご了承ください。
  • 本記事の内容は一般的な情報提供であり、具体的な税務・会計アドバイスを含むものではありません。
  • 税制改正により、記載の内容と異なる取扱いになる可能性がありますことをご了承ください。
  • 川越 太介

    この記事の著者

    川越 太介
    税理士法人山田&パートナーズ
    海外事業部 パートナー 税理士

    2006年に大阪の税理士法人にて勤務。2017年に税理士法人山田&パートナーズに入所。日本国内では相続、事業承継、組織再編やM&Aなどの業務に従事しており、現在、ベトナムにおける税務・会計サービスを提供している。主な対応可能業務は会計税務顧問、進出支援、不正調査・内部統制、DD、VAL、移転価格コンサルティングなどである。

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