税のトピックス

2025年8月18日

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経済産業省、「中堅企業エクイティ活用事例集」を公表

経済産業省、「中堅企業エクイティ活用事例集」を公表

経済産業省は、自身のホームページにて「中堅企業エクイティ活用事例集」を公表しました。

 

中堅企業の多くでは、資金や人材(後継者、M&A人材、マネジメント人材等)、ネットワークといった経営資源や、それらを活用するガバナンス機能の不足に悩んでいるとされています。

 

こうした課題に対し、エクイティ(出資)の力を借りることで課題を解決し、継続的な成長を実現する企業が増加しています。本事例集では、エクイティを適切に活用して成長した事例やエクイティ活用において留意すべき点が紹介されています。

 

エクイティとは、投資家から会社に「出資」をしてもらい、会社の株式を一部譲渡することで資金を受け取ることを指します。出資者は会社の株主となり、会社の成長に伴う株式価値の上昇や配当をリターンとして期待します。

 

出典:経産省「中堅企業エクイティ活用事例集」

 

非上場企業でエクイティの活用が最も多いのは、事業承継の場面です。後継者が不在の場合、エクイティプレーヤー(出資者)が承継先の候補となります。親族や社内に後継者がいる場合でも、一旦エクイティプレーヤーを活用し、後継者とともに経営を進めていくことで、後継者のサポートを通じた安定的な事業承継や企業価値の向上が期待できます。

 

エクイティは中堅企業の課題の解決策となり得る一方で、新たな株主を受け入れることになるため、エクイティプレーヤーについては、出資後の方針や過去の投資実績、投資人材の有無等を十分に把握することが重要です。

 

また、事業承継を急いで進めようとすると、候補の選択肢や検討の時間が限られてしまいます。そのため、計画的に事業承継に取り組むことが求められます。本事例集では、「事業承継はエクイティを最も活用しやすい局面であり、その機会を活かして企業価値を伸ばし、将来にわたる持続的な成長につなげていただきたい」としています。

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