国税庁が公表した「令和6年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」の資料によると、今年も多くの納税者が確定申告をしています。
所得税の確定申告書を提出した人は全国で約2,239万人。前年と比べると、約15万人の増加(前年比+0.6%)です。
そのうち、申告納税額がある人(納税人員)は517万5千人と前年を22.6%下回っています。納税人員は減少しましたが、所得金額は51兆1,604億円(前年比+3.2%)、申告納税額も4兆3,989億円(同+8.6%)と増加しました。

出典:国税庁「令和6年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
提出された確定申告書のうち、土地などの譲渡所得金額は、6兆4,993億円と前年比6.8%増加し、株式などの譲渡所得金額は8兆854億円、同比42.7%と大幅に増加しています。
e-Taxの利用率も年々上昇し、今年は74.0%の人がオンラインで申告をしました。申告人員全体の35.2%が納税者自身で自宅からe-Taxで申告、そのうち約半数がスマホを利用しています。確定申告会場で申告をする人は10.2%と年々減少しています。

出典:国税庁「令和6年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
また、消費税の確定申告(主に個人事業主や小規模事業者など)も約546万人が提出。インボイス制度の導入をきっかけに、新たに申告手続きを行った事業者も多かったようです。
出典:国税庁「令和6年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」
今年度は初めてインボイス(適格請求書)制度の影響が本格的に反映された申告年度であり、今後も事業者の対応が注目されます。